レーザーロッド(ネオジム添加)

レーザーロッド(ネオジム添加)
Cryturでは独自の結晶と社内加工およびコーティングに基づいて、高品質なレーザーロッドをお届けします。

Nd:YAGロッド

Cryturではチョクラルスキー成長法を用いてネオジウムYAG結晶を育成しています。結晶成長中に適用する特別な保護環境と成長後の焼鈍により、持続性に優れた結晶効率を実現します。弊社の生産ラインには、結晶成長、機械加工、コーティング技術が含まれています。

標準的なNd:YAGレーザーロッドの製造には、下記が含まれます。

  • ネオジウム添加物濃度0.05~1.3%Nd/Y濃度
  • ロッド径2~12 mm
  • 最大ロッド長160 mm
  • バレル表面微細、研磨、溝付き
  • 垂直または楔形
  • DINおよびMIL規格に準拠した研磨
  • 幅広い反射防止、部分または高反射コーティング
  • ARコーティング(10 nsパルス時でR0.2 %および損傷閾値15 J/cm2以上)

弊社では、添加および不添加のセグメントから構成された複合レーザーロッドもご用意しています。この複合ロッドは、特にアキシャルダイオードポンプ共振器と併用することで熱レンズ特性やその他熱応力による効果を弱めるのに役立ちます。

材料特性
ホスト YAG (Y3Al5O12)
ドーパント Nd3+
結晶構造 立方体
単位胞寸法 ac=1.201 nm
1064 nmでの屈折率 1.816
熱膨張係数 7.8 x 10-6/K
熱伝導性 11 W/m K
密度 4.56 g/cm3
モース硬度 8.25
蛍光寿命 (1% Nd) 235 µs
線分散 δn/δT [10-6K-1] 9.86
ポンプ波長 808 nm
レーザー波長 4F3/24I9/2 946 nm
4F3/24I11/2 1064 nm
4F3/24I13/2 1319 nm
4F3/24I13/2 1444 nm
発光断面積 [10-19 cm2] 1064 nm 1319 nm 1444 nm
3.8 0.95 0.45

Nd:YAPロッド

弊社の標準的なNd:YAPレーザーロッドの製造には、0.25~1.1%のドーパント濃度が含まれます。Nd/Y濃度

Nd:YAPレーザーロッド(0.7)Nd/Yは、通常CWと0.9で使用されます。パルスレーザー用Nd/Yは「b」方向で両方使われます。

1079 nmでのNd:YAPの閾値とスロープ効率は、1064 nmでのNd:YAGの閾値とスロープ効率に匹敵します。「b」軸に沿ってカットされたロッドは、大半の用途に適しています。

この材質の主な利点は、直線偏光、熱複屈折なし、1.3 µm波長の簡単な生成です。

Nd:YAGの1319 nm発光波長と比較して、Nd:YAPの1340 nm発光波長は水や体液中での吸収率が高くなっています。

偏光出力ビームを考慮に入れると、Nd:YAPは電気光学セルや高調波発生器と一緒にレーザーで有効活用できます。Nd:YAPにより放射される1079 nm波長は、αカットKTP結晶内でタイプⅡ非微調位相整合を実現します。αカットKTP結晶ではビームのウォークオフ効果は除去され、角位相整合と比較して変換効率は向上します。

材料特性
ホスト YAP (YAlO3)
ドーパント Nd3+
結晶構造 斜方晶系 - Pbnm
単位胞寸法 (Pbnm記号) a0= 0.518 nm
b0= 0.531 nm
c0= 0.736 nm
1064 nmでの屈折率 1.914 (na)
1.925 (nb)
1.940 (nc)
熱膨張係数 ||a: 9.5 x 10-6 / K
||b: 4.3 x 10-6 / K
||c: 10.8 x 10-6/ K
熱伝導性 11 W/m K
密度 5.35 g/cm3
モース硬度 8.5
蛍光寿命 (1% Nd) 170 µs
線分散 δn/δT [10-6K-1] 9.7 (na)
レーザー波長 4F3/24I9/2 930 nm
4F3/24I11/2 1079 nm
4F3/24I13/2 1340 nm
4F3/24I13/2 1432 nm

結晶の向きに依存するNd:YAP発光断面積
(参照アレキサンダー・カミンスキー博士、ニューヨーク:シュプリンガー、1981年)

波長 [nm] 発光断面積 [10-19 cm2]
a-cut b-cut c-cut
1079 2.05 1.76 1.38
1340 1.13 0.97 0.78
1432 0.34

Nd:YAG結晶の主な吸収線は808 nmで発生します。Nd:YAPの場合、吸収ピークはNd:YAP上の結晶の向きと偏光により変わります。